C−37 益美鹿水処理事業協同組合(島根県)
所在地:益田市 設立:平成11年4月 組合員数:4人 出資金:800万円 地区:益田市 主な業種:廃棄物処理業 組織形態:同業種網羅型組合 専従理事:− 
組合専従者:− URL:−

肥料センターを設置、自然に優しい資源環境システムを構築
下水道等の普及により、組合員の行っていた業務が縮小、代替事業として汚泥の収集運搬の共同受注、併せて、脱水汚泥を組合設置の肥料センターで有機肥料化し生産・販売をめざす
 近年、公共下水道等の普及により、従来組合員企業が行っていたし尿の収集運搬業務が縮小を余儀なくされることとなり、その代替事業としての農業集落排水の汚泥の収集運搬等の共同受注を行う組合を設立することとなった。また、設立の最大の目的は、環境に配慮した循環型社会への対応を図ることを目的とするものである。その流れととして、脱水汚泥を組合が設置する堆肥センターに持ち込み、自然に優しい樹皮との混合による自然熟成発酵方式により有機堆肥(コンポスト化)を生産し、近隣のパイロット事業を行う農業者等に販売することで、適正な処理を行うというものである。
 設備投資としては、土地(借地)約8,000平方メートル、建物は鉄骨スレート平屋建てで、自然発酵棟、事務所・製品倉庫、バックヤードからなり、機械設備としてはバーク粉砕機、エアーコンプレッサー、排気筒、土壌脱水装置等であり、進入道路、土地造成費込みで約5億円となった。資金調達は、中小企業高度化資金、商工中金からの融資、「下水道整備に伴う一般廃棄物処理等の合理化に関する特別措置法」 に基づく支援を考えている。生産量は1日当り平均5トン、最大で20トンを計画している。
 この種の施設を設置する場合、行政等関係機関との密接な連携調整、地権者への粘り強い説得交渉が必要となる。そのため、組合独自のパンフレットの作成、ビデオの作成、コンサルタントによる環境影響調査の実施等により、その克服を図っており、21世紀の資源循環型社会システムの構築に向け積極的に取り組んでいる。(図表等略)