C−23 三重県樹脂開発協同組合(三重県)
所在地:四日市 設立:昭和48年6月 組合員数:10人 出資金:2,250万円
地区:四日市市他5市 主な業種:合成樹脂の成型・加工・販売業
組織形態:異業種組合 専従理事:− 組合専従者:8人 URL:−

循環型社会を支える廃プラのリサイクルに成功
プラスチックの再資源化等リサイクルに対する第一期の追い風期に組合を設立、地道ながらも成果をあげ、今日の第二期の追い風を受けるべく更に研鑚を重ねている
■ 昭和47年に、産業廃棄物として廃棄される廃プラスチックを混合し、成型加工することにより実用となりうる製品の開発に成功した。すなわち「廃プラスチックの再資源化」に着目したことがきっかけとなり、廃棄物の再利用と社会的な使命という二つの目的を果たした。
 廃プラスチックの再資源化について、まず大手高分子素材メーカーの研究グループと折衝し、技術的に可能であるという見通しが立ったため、発泡スチロール成型業、プラスチック成型業者を中心とした四日市市内のプラスチック加工関係業者12社が集まり協同組合を設立、事業を開始した。原料となる廃プラスチックはプラスチック製品の製造工程、流通過程から排出される産業系廃プラスチックのうち、単純再生に適さないもの、及び一般廃棄物から分別収集された、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。再生加工された製品は、腐食せず耐久性がある、耐磨耗性がある、一体成形ができるなどのすぐれた特徴を持ち、杭、角材、板材、鉄道軌材、擬木、マンホール台座など、土木建設用、農林水産用、ガス・水道用といったあらゆる分野の製品づくりが可能である。現在のところ、主力製品は踏切用スロープ、距離標、歩行板といった鉄道用資材であり、これらの製品はJR・私鉄の各社に販売されている。所定の混合物に対する厳密な成形加工条件の設定など、組合が長年の研究の結果培ったノウハウを武器に、高品質の廃プラ製品の製造に成功しこれまで比較的順調に推移してきた。さらに、平成10年ごろから鉄道用資材の売上が落ち込んできたが、今後需要が期待されているガス・水道用資材などに販路を拡大するため、県下の自治体に再生品に対する理解を得るための営業活動を続けている。
 また、平成13年3月に県内で生産されたリサイクル製品を県が認定し優先的に購入するよう努めるとする「三重県リサイクル製品利用推進条例」が制定されるなど、リサイクル事業に対する外部的な支援条件が整いつつあることも追い風となっている。(図表等略)