○集団化共同事業の背景
交通渋滞による輸送難や倉庫の狭隘化、分散化による営業活動の非効率化等々、デメリットの大きい過密化した市街地から離れ、流通上の適地に物流拠点として団地を建設し、卸売機能を充分発揮できるような体制づくりが必要であった。中小の卸売企業が生き残るためには、営業強化・売上増はもちろん重要であるが、同様に資金繰りの簡便さ、流通諸経費の削減等も重要な課題である。それらを解決する手段として共同事業は是非とも必要であった。
○事業活動の概要
共同給油事業につては、給油所の設置と営業の専門業者への委託を行い、委託料は売上高の95%で設定している。共同金融事業については、商工中金等を活用して組合員への転貸融資を行なっており、手数料は0.1%である。共同警備事業については、組合が一括して警備会社と契約し、分担金として建物面積割りで徴収している。共同駐車場としては、収容台数561台で3カ所に分散して設置し、9年度契約台数561台と満車状態である。
○成果
流通上の適地へ移転し、各組合員ともに営業効率の向上を図り、安定経営へより一層取り組んでいる。組合の主要共同事業は「共同給油事業」「共同金融事業」「共同駐車場事業」の3つであるが、いずれも順調に推移している。
共同給油事業は組合員へ燃料の安定低価供給を行い、組合員の燃料費低減の実現を図っている。共同金融事業は、中小の組合員の資金調達を容易にし、組合員事業の安定化に寄与している。すなわち、地元銀行2行及び商工中金の協調融資により資金調達を行い、年2回に分けて活用しやすいようにしている。共同駐車場事業は、卸売団地内の交通安全確保を図るため、駐車場の不足している組合員へ低料金で提供している。3事業とも組合の財源確保に寄与している。
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