H10先進組合事例、協同組合愛媛臨海団地〔愛媛県〕
■住所:〒793−0042 西条市喜多川853 
■電話番号:0897−53−2330 FAX番号:53−2360 
■設立:昭和55年5月 ■出資金:5,000万円 ■団地形態:工場団地組合 
■移転完了日:昭和57年9月 ■地区:西条市、新居浜市 ■主な業種:鉄工他8業種
■組合員:11人 組合従業員:1人 専従理事:1人

情報共有化により組合員企業の受注機会の拡大を図る
 情報ネットワーク構築により、組合員企業の経営体質強化や情報コミュニケー ションの進展による受注機会の拡大が図られた。

○集団化・共同事業の背景
 組合は異業種の組合員企業11社で構成されている。集団化に至る以前には組合員企業の大半は市街地に立地しており、環境面における事業の制約や大型構造物の輸送上の問題点があったため工場適地を模索していた。そこで、臨海地区への集団化が解決策としてあげられた。

○事業活動の概要
 組合員企業は、異業種ではあるが同志的結び付きであるため業務面で提携しやすい関係にあり、相互の経営資源を補完し合うことにより大きなメリットが共有可能である。これらの活動を支援し、促進していくためには、情報ネットワークの構築内容の優劣がその成否を分こととなる。このため、平成3年度に組合情報ネットワーク化事業を実施して組合の今後の情報化の方向を決定し、平成4年にデジタルPBX設置による組合員企業間との電話回線の集約化やISDN敷設による団地内の内線化で情報交換の効率の向上を図るプライベートネットワークシステムを、また、平成5年に生産管理、財務管理、人事・給与管理の標準化を図るための組合標準管理システムを運用開始した。平成9年には従来のアナログ回線及びINSネット64を廃止し、INSネット1500を導入した。平成10年5月には、組合員企業のPRと受注機会を拡大する目的で、組合のホームページを開設している。また、組合員企業の経営体質の強化を図るため、設計管理・工程管理などの品質システムを構築し、品質保証と品質管理体制の確率を目的として、ISO取得(平成11年度)の必要性についての啓蒙並びに事前研修等の支援活動を平成10年度より実施している。現在、コンピュータ西暦2000年問題対応のために、また、組合員企業の情報化に伴う生産性の更なる向上を目的として、平成11年6月までに組合・組合員企業のオフコンをパソコンに入れ替えるための準備を進めており、これによりデータ処理の迅速化やデータ活用の多様化を図ることができるようになる。

○成果
 組合員企業の事務管理や生産管理の面で、業務の効率化・生産性の向上・通信コストの低減によるコストダウンが達成され、また、主として団地内の内線化により組合員間の情報コミュニケーションが進展したことで組合員が相互に仕事を紹介し合うなど受注機会が増大し、組合員企業同士の相互扶助の意識が確実に醸成された。