H10先進組合事例、協同組合徳島繊維卸団地〔徳島県〕
■住所:〒770−8056 徳島市問屋町60番地 
■電話番号:0886−53−1161 FAX番号:53−1163 
■設立:昭和44年3月 ■出資金:8,500万円 ■組合形態:卸団地組合 
■移転完了日:昭和47年4月 ■地区:徳島県  
■主な業種:卸売業 ■組合員:40人 組合従業員:6人 専従理事:1人

情報交差点「アレフ」新しい時代へ新しい意欲を燃やす
 アレフとはヘブライ語で「第一番の言葉」、数学用語で「無限の濃度」の意味 で新しい集団の広がりをイメージし、組合事業を通じて情報・人・モノのふれあ いの場を目指している。

○集団化・共同事業の背景
 昭和30年代中頃から40年代にかけての日本経済の高度成長に伴い、卸売業者も企業経営の近代化・大型化を図る必要をがあった。またモータリゼーションの進展、土地建物の狭隘化で卸機能の拡大ができないこともあって、従来の店舗での経営は困難と感じていた。このような状況の中、先進地の金沢問屋センター、岡山繊維卸センターなどで卸業者の集団化の成功例に刺激を受け、まだ全国的にも卸団地のない時期に卸団地を建設し、組合事業として集団化のメリットとなる共同事業に着手した。

○事業活動の概要
 昭和47年の卸団地への進出以来、指定取引銀行に対してのみ各組合員ごとの限度内で担保提供・債務保証を行う金融事業、毎月2日間実施している共同売出し事業、売店の運営を行う売店事業、ホール・洋室・和室・共同倉庫の貸出しを行う貸会場事業、浄化槽・駐車場の共同使用を目的とする共同施設使用事業などの事業を実施している。さらに平成9年6月の開始以来雨天決行で参加型の「問屋町びっくり日曜市」を毎日曜日開催しており、また一部組合員においては、企業、病院、学校などを登録特約店とするアレフクラブを結成し、それら特約店に卸価格で販売する特約店カード事業にも取り組んでいる。

○成果
 団地進出以来、月1回2日間のペースで継続している共同売り出しで団地の知名度を向上させ、さらに平成9年6月から開催している「問屋町びっくり日曜市」ではオープン時には2万人を集客し、通常でも5千人を集客するなど、団地の活性化、宣伝に大きな効果を発揮している。また新事業である「アレフクラブ」の効果が期待される。成功要因はまず当地に進出を決定したことにあり、当時はまだ道路網も未整備な農村地帯であったが、バイパスの開通によって団地周辺が急激に変貌し徳島の旧商店街を上回る商業集積地になっている。集団化の成果としては、建物を連棟建築方式で口の字型に配置したことが、共同売出しのしやすさ、顧客集客面で効果を発揮している。