D−30 香川県醤油醸造協同組合(香川県)
■住所:〒762−0024 坂出市府中町5379 ■電話番号:0877(48)0311 FAX:(48)2852
■設立:昭和25年1月 ■業種:醤油製造業、醤油販売業 ■組合員:22人 ■出資金:10,440万円
■地区:香川県、徳島県 ■組合形態:同業種同志型組合 ■組合職員・従業員:14人 ■専従理事:2人

生揚の共同生産により付加価値の高い商品づくり
 高品質な生揚醤油を低価格で安定的に供給することにより、組合員は、麺つゆやだし入り醤油等の商品開発に専念、付加価値の高い商品づくりに成功している。
○事業の背景
 醤油業界は、都市化の流れや大量の広告宣伝により、大手5社で全国生産の約5割を占めるまでになっており、中小メーカーの多くは苦しい立場に追い込まれていた。そこでスケールメリットが活かせ、熟成期間も長くかかる生揚醤油の生産を組合で行い、各組合員が生揚醤油の精製・火入れ(殺菌)、検査、瓶詰めをすることとなった。工場建設時、既に製麹までの工程は組合で実施していたので、生揚醤油生産の共同化は比較的スムーズに開始することができた。

○事業の概要
 共同生産は、組合で原材料を購入し、製麹、仕込、圧搾を行い、できあがった生揚醤油をタンクローリーで組合員に配送するシステムである。昭和41年の事業開始以来、組合員の生揚醤油は全て共同施設で製造し組合員に供給されている。昭和56年に諸味発酵貯蔵タンク、平成元年に圧搾設備、平成5年には原料処理・製麹設備を高度化資金を活用して更新している。また、生揚貯蔵タンクは、昭和56、59年、平成元年と3度にわたって増強している。さらに、組合に品質管理者2名を設置し、JAS規格に準じた品質検査も行っている。その後、組合員のニーズに応えるため、丸大豆醤油等の製造も始めている。

○成果
 生産施設の大型化や設備の近代化により、コストダウンが図られた。また、生揚醤油が安定供給されるとともに、品質が向上したため、組合員の醤油販売量は、増加している。このほか、生揚の生産を組合で行うため、組合員は麺つゆやだし入り醤油等の商品開発に専念することができた。