D−3 岩手県乾麺工業協同組合(岩手県) |
■住所:〒020−0066 盛岡市上田1−11−29 ■電話番号:019(624)4736 FAX:(624)4737
■設立:昭和22年3月 ■業種:製粉・製麺業 ■組合員:9人 ■出資金:2,100万円
■地区:岩手県 ■組合形態:同業種同志型組合 ■組合職員・従業員:10人 ■専従理事:− |
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新しい食文化の味覚「盛岡冷麺」が地場産業に定着 |
従来の製品の需要減少と消費者嗜好の変化を背景に組合員の危機感が生まれ、新しいタイプの麺の味覚「盛岡冷麺」を開発、共同生産を行い、地場産業として定着した。 |
○事業の背景
食に対する消費者ニーズの変化で、乾麺の需要停滞、販売不振、県外商品との競争激化から、組合員の事業転換・廃業が相次ぎ、組合活動は停滞していった。このような危機的背景にあって組合は、消費者嗜好にマッチした新製品の開発が急務となり、積極的な試作品の研究と関係機関の指導援助を受け「盛岡冷麺」を開発、共同生産事業を開始した。
○事業の概要
組合は組合員の注文を受けて冷麺を生産、出荷する。工場には生産ラインが2つあり、押し出し機、もみほぐし機などに独自の改善を行うなど工夫を凝らし、作業効率と品質の向上を図っている。組合から出荷するときは、組合員個々の販路の尊重と販売意欲の喚起のために、あえて商品名を入れない無印包装としており、これを組合員が独自にパック包装し、それぞれオリジナル性をもたせて販売を行っている。
○成果
「盛岡冷麺」の開発成功とその共同生産事業により、組合員の販路開拓や売上高の増加に大きな成果があった。「盛岡冷麺」は、わんこそばに並ぶ岩手の代表的な味覚の食文化に成長、地元産原料の小麦を使うなど地場産業に密着したことで、組合員の経営環境も好転し組合活動も活発化してきた。現在は、次の新製品「手のべうどん」の製造にチャレンジしている。平成9年2月には、3年前より申請していた「冷麺の製造法」について特許証が交付され、類似品に対するガードを固める対策を確立した。 |