C−3 岩泉まつたけ事業協同組合(岩手県)
■住所:〒027−0500 下閉伊郡岩泉町字中野40−42 ■電話番号:0194(22)3245 FAX:(22)5399
■設立:平成5年4月 ■業種:育林業、清酒製造業、旅館業 ■組合員:16人 ■出資金:57万円
■地区:岩泉町 ■組合形態:異業種連携組合 ■組合職員・従業員:− ■専従理事:−

まつたけ酒「森の宝」を開発、町の活性化に大きく貢献
 量産、通年販売できる新しいまつたけ酒「森の宝」の開発に成功。町の活性化の起爆剤として、大いに貢献している。
○活動の背景
 岩泉町の基幹産業は林業であるが、その副産物で高価なものの代名詞になっているまつたけの産地でもある。林業が衰退していく中、まつたけは町活性化の起爆剤になりうる素材であるが、その収穫期間はわずか1ヵ月しかないうえ、賞味期間も極めて短いため、商品として通年販売するのは難しかった。そこで、まつたけを利用し通年販売できる商品を開発するため育林業者が中心となって組合を設立した。

○活動の概要
 まつたけを利用した製品としては、従来から、清酒にまつたけを1本封入した酒が従来からあったが、収穫期等の関係から期間が限定されるため、その量産は難しかった。そこで、量産・通年販売できる新しいまつたけ酒を開発するため、組合、公設試験研究機関、大学等からなる「まつたけ酒開発委員会」を設置し、製造方法の研究、成分分析の調査、保存方法の研究を行った。その結果、まつたけからエキスを抽出し、日本酒とブレンドしたまつたけ酒「森の宝」の開発に成功した。平成7年度には、本格的に製造・販売を開始するとともに、まつたけ祭りを開催したり、新聞に広告を掲載するなどの販促活動も実施している。

○成果
 まつたけ酒の製造・販売も軌道に乗ってきたため、育林業者が中心となってアカマツ林の手入れを実施するなど、まつたけの育成環境の整備に努めた結果、まつたけの収穫量は大幅に増加し、価格の高騰とも相俟って、育林業者に大きな経済効果を生み出した。また、観光まつたけ狩りの実施により、旅館の宿泊客も増加した。酒造業者においても、まつたけ酒を新たに商品構成に組み入れている。