A−45 都城弓製造業協同組合(宮崎県)
■住所〒885−0033 都城市妻ケ丘 ■電話番号:0986(22)4604 FAX:(22)4009
■設立:平成5年9月 ■業種:弓製造販売業 ■組合員:7人 ■出資金:77万円
■地区:都城市 ■組合職員・従業員:1人 ■専従理事:−

行政の支援と伝産品指定をてこに産地の活性化
 都城大弓振興計画を基に、「飾り弓」の開発をはじめ、適正な品質表示や各種の技術研修等に有機的に取り組むことにより、産地の維持発展を図っている。
○事業活動の背景
 都城は、江戸時代から100年以上の伝統を誇る竹弓の産地である。しかし、弓道人口は横ばいであり、昭和48年頃から竹弓より安価なグラスファイバー製の弓が製造され始めたため、生産量は減少していった。現在では、竹製の弓3に対し、グラスファイバー製の弓7の割合にまでなっている。そこで、竹弓の産地としての維持発展を図るとともに、業界が抱える後継者難、原材料の入手難などに対応するため、平成5年に組合を設立した。

○事業活動の概要
 平成6年度に伝統的工芸品の指定に伴う都城大弓振興計画が策定されたのを受けて、翌年度から新製品「飾り弓」(室内インテリア)の開発に着手。8年度は、東京など竹弓大消費地において各種展示会を開催、弓道家以外の一般消費者へのPRを行った。9年度には、消費者に対して適正な品質表示を行うため、伝統的工芸品である竹弓に伝統証紙を貼付するとともに、後継者育成のため初心者及び経験者を対象とした技術研修を実施している。また、一般消費者を対象とした通信販売も開始している。

○成果
 伝統的工芸品の指定を受けたことにより、組合員の共同意識が高揚し、共同購買、共同販売、金融など共同事業への参加意欲も高まっている。振興計画に基づく事業の効果は徐々に現れており、飾り弓の開発と販路開拓事業、伝統証紙の表示事業、技術研修事業を通じての技術交流などにより、組合員の経営の近代化が進んでいる。