A−31 協同組合マリノベーション玉野(岡山県)
■住所:〒706−0014 玉野市玉原3−17−2 ■電話番号:0863(32)2278 FAX:(32)2340
■設立:昭和30年12月 ■業種:船舶製造・修理業他 ■組合員:20人 ■出資金:8,000万円
■地区:玉野市 ■組合職員・従業員:1人 ■専従理事:−

造船下請で培った技術を活かし環境産業に進出
 企業城下町的産業構造からの脱皮を目指し、ペットボトルリサイクル事業に進出。長年培ってきた技術に磨きをかけ、さらなる新分野に進出していく。
○事業活動の背景
 玉野市は、三井造船を頂点とする典型的な企業城下町である。そのため、造船不況や円高不況が産地を直撃するとともに、瀬戸大橋開通等の交通体系の変化により、産地の沈滞ムードが高まっていた。この間、三井造船は、生き残りをかけて省力化・合理化、部品の海外調達、新分野への進出を行うとともに、下請協力企業に対しても、数次にわたり発注単価の引下げが実施された。こうした中、組合員は、造船一辺倒ではなく、長年培った技術集積を活用できる新分野や新事業への進出を模索していた。

○事業活動の概要
 新分野への進出の第一歩として、環境産業を選びペットボトル再生事業を行うこととした。三井造船の構内には、回収した廃プラスチックをボイラーの燃料として、再利用するプラントが設置されていた。これをベースに、三井造船の協力を得て、ペットボトルを裁断・粉砕・洗浄して粉体化、チップ化又は液状化するリサイクルプラントを製作することとした。組合で集荷したペットボトルを再商品化し、衣料、敷物、断熱材等の原料としてメーカーや問屋に販売する予定である。また、地方自治体等の要望に応じて、プラント自体の設計・製作・据付けを行うことも予定している。

○成果
 ペットボトルのリサイクル事業を契機に、組合員には、親企業全面依存型の企業から脱皮し自社の得意分野に特化して独自の製品を開発しようとする気運が生まれてきている。また、事業に取り組む中で、組合員の連携が一層深まり、組合の場で技術・技能・設備・情報等の交流を積極的に行い相乗効果を発揮するという展望が開けた。