○事業の背景
規制緩和にともなう当業界への新規参入業者の増加や市場拡大が難しい低経済成長下、また、低運賃による荷主獲得競争が激化している中で、東京・名古屋・大阪・九州方面への遠隔地輸送にともなう高速道路利用料金や燃料コストの低減などの経費削減の必要性が生じ、さらに車輌の稼働率アップを図るため帰り荷を確保する必要性も生じてきている。
○事業の概要
業者間での低運賃による競争激化に対応するためには、経費節減を図らねばならない。そのため、組合では高速別納カードを利用する高速別納事業や燃料の共同購買事業などをして対応している。また、高速道路の延長により東京・大阪などの遠隔地への輸送が多くなった反面、帰り荷の確保などの問題が生じたことから全国の協同組合とネットワークを結び、情報を得ている。これらの事業遂行は事務局職員2名で行われ、機能的で効率的な組織体制となっている。
○成 果
各事業の事務処理を組合事務局で一括して行うことが、各組合員の経費削減や稼働率アップに貢献してい・
る。また各組合員が事業を利用するにあたっての、手数料による収入のメリットも大
きい。これらの事業の成・
果を出すにあたっては、組合員の事業への理解、意思決定の速さ、さらに歴代理事長のリーダーシップや実務を担当する事務局職員の遂行能力の高さがあげられるが、組合員にとって同時に取り組んできた事業自体が売上げ貢献や経費削減の実績として、かつ実感として把握できるものであったことが大きい。今後は、高付加価値の事業を検討・推進することが課題となってきている。
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