○事業の背景
現在、葬儀業界では、互助会システムを持つ大手業者が大型メモリアルホールを建設し強固な地盤を構築するほか、異業種からの参入も見られる。中小零細業者が生き残るためには、大手業者に対抗できる葬儀価格を設定する必要があった。そこで、昭和63年に業界へ参入表明した県下最大の消費生活協同組合と業務提携して、「クレリ葬(幾筋もの光の意味)」を企画・開発し、組合員企業の安定した業績確保に努めている。
○事業の概要
クレリ案内センターがコープこうべの組合員(喪家)から受注した葬儀について、クレリグループ(兵葬連加盟業者)が、15種類のクレリ葬案内パンフレットに基づいて喪家に見積書を提出する。受注確定後は、喪家との間の連絡を除いてすべてFAXによって迅速かつ合理的に処理する仕組みとなっている。葬儀は従来、「即日集金」を前提としているがクレリ葬の実施により、最長で25日間の資金的空白が生じる。そこで連合会では、理事会の議決を経て、組合員への資金の立替え(ツナギ融資)を無利子で実施した。
○成 果
共通仕様の「クレリ葬」の導入によって、これまで独自で保管・管理していた多種多様な葬儀用祭壇を一元的に保管・管理している。また、FAX一本で葬儀現場に祭壇の搬出入が実施されるため、葬儀原価が大きく低減されるとともに、付帯サービス面でもコスト削減が図られている。
|