A−20 フレンズパン協業組合(愛知県)
■住所:〒477 大府市横根町大猿尾100 ■電話番号:0562(47)8222 FAX:(47)8224
■設立:昭和49年3月 ■業種:食料品製造業 ■組合員:5人 
■出資金:85,000千円  ■組合形態:全部協業型組合 ■職員・従業員:67人 
■常勤理事:5人

大手に負けないパンの量産システムを構築
 生産工場の合理化や労働環境の改善に努め、安くておいしいパンの供給を実現し競争力を高めることに成功した。また、地理的優位を活かして営業範囲の拡大も図っている。
○協業の背景
 昭和40年代、製パン業界は大手による市販パンのシェア拡大が進み、中小のパン業者は存亡の危機に瀕していた。そこで昭和46年から48年にかけて、愛知県パン協同組合によって組合員である中小パン業者の協業化促進の指導が行われた結果、昭和49年に4社が集まり協業組合を設立し、学校給食のパン、米飯委託加工への事業転換を図ることとなった。

○事業の概要
 設立以来、組合の業績は順調に推移し、昭和51年には本社工場の他に大高にも生産工場を開設した。特に平成2年から4年にかけては、学校給食の加工を行っていた5つの業者の仕事を引継ぎ、一挙に業務を拡大させた。学校給食用パンや米飯は種類が少ない反面、量は多く納期は短いうえに低価格を要求されるため、大手パンメーカーから中古の生産設備を購入したりして設備改善に取組み、事業を軌道に乗せてきた。しかし、今後の児童や生徒数の伸び悩みや冬休みと夏休みによる稼働率低下を防ぐために、正月用の鏡餅の生産など高付加価値商品の開発を始めとした多角化を進めている。

○成   果
 ユーザーからの価格引下げ要求に応えるために生産設備の合理化を熱心に進めてきた。そこで、パンの種類別数量の増加によるコストダウン、生産設備のライン化で作業人員の半減化を図っている。さらに、副資材の大量購入により価格の引下げも図られた。一方、従業員の給与は組合員企業の中で最も高いレベルに設定しており、勤務時間やその他の労働条件も業界では高水準となっている。そのため、技術者や経験者の定着率が高くなり、製品の均質化や品質の向上が可能となった。