○協業の背景
昭和30年頃にはセメント瓦、粘土瓦の零細業者が多数存在し、地元の需要を賄ってきた。特に粘土瓦はダルマ型と呼ばれる小型炉で焼成されるため、1軒当たりの生産量には限界があった。一方、瓦製造の先進地である三河地区では、近代化による大量生産方式が確立されていたため、地元市場への攻勢が強まり、地場瓦業者に大きな影響が出ていた。このような状況に対処するため、地元の同業者6名が企業組合を設立、昭和53年には、協業組合に組織変更し現在に至っている。
事業の概要
企業組合設立以前、全組合員の生産量は1日当たり1,000枚程度に過ぎなかったが、設立後は、三河地区から技術を習得したこともあり、1日当たり3,000枚に増加した。さらに協業組合に組織変更してからは、設備投資も積極的に行い、平成6年度には1日当たり3万枚を生産している。その間、組合以外の県内瓦製造業者は、姿を消している。
○成 果
もし協業化がなかったら、組合員の事業はすべて消滅していたであろう。組合員の強い団結が成功した要因である。
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