○事業の経緯
当組合は、昭和21年10月奈良県電気工事工業協同組合として設立。昭和36年6月現工業組合に組織変更。電気工事士法の施行に伴ない免許をもたなければ電気工事業に従事できなくなった事情に加え、技術進歩に基づく電気工事の複雑化・高度化に対応するため、優秀な技能をもつ電気工事士の養成を組合として行うこととなり、養成所を昭和44年に開設し、同年9月に電気工事士法に基づく電気工事士養成施設として、通商産業省より指定を受けた。組合員の各種届出事務、労働保険等の事務代行を行うとともに、広報紙「奈良県電工組だより」を毎月1回発行している。
○事業の仕組
中学卒以上の学力があれば、受講者は組合員のみならず一般の人でも差し支えない。養成所の入試に合格した人に対し1年間教育が行われる。教育の内容は、法規、配電等電気理論、設計、施工等で、座学及び実習方式をとる。出席率が60%以上かつ平均60点以上の成績の人に限り卒業生として、第2種電気工事士の資格が与えられる。なお、シニアコースとして、電気工事士を対象に高圧電気工事技術者受験用の「研究科」が設けられている。
○組織の体制
養成所は組合業務部会の所管となっているが、事務、運営については組合事務局がこれを行っている。また、教室、実習室等の施設は組合と同一敷地内に設けられている。
○成果
本事業を通じて、(1)他府県との交流による情報力等の強化、(2)本養成所開設以来700人以上にのぼる卒業者のうち大半が電気工事業に従事していることによる組合基盤の強化、(3)組合員企業の後継者・従業員の育成、(4)資格の自動取得による円滑な事業の継続、などが図られた。
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