○事業の経緯
当組合に属する企業の大半は小規模事業者であるため、電気系の工業高校新卒者の獲得はほとんど不可能で、このため、組合が独自で電気工事士の養成を行う必要があった。当初は東北電力から教室を借り、1年間の夜間養成コースの形でスタート。現在は、組合員により設立された職業訓練法人山形電気工事技術協会が直接の運営に当たっており、訓練の内容は技能の向上訓練を中心として運営されている。
○事業の仕組
組合が母体となって設立した電気工事専門の認定校であり、組合員企業から受講生を募集して教育・訓練を行っている。主な課程としては新入社員3ヶ月研修、資格取得受験コース、電気工事実務者コースがある。このうち第2種試験対策コースは、本校以外に県内2カ所に出張して開講している。
組合が自ら設置した職業訓練校であるため設備、研修内容、講師のいずれもレベルが高く、実務に直結した内容となっている。
○組織の体制
訓練校の建物は組合所有、運営は職業訓練法人山形県電気工事技術協会があたっている。講師は工業高校の教師OBや、東北電力の技術者に委託して行っている。
○成果
第2種受験対策コースの受講生の試験合格率は86.5%に達しており、全国平均の67%を大きく上回っている。この結果、電気工事士の有資格者数は他県に比べても多く、社会的地位も高く認知されている。また、新入社員3ヶ月研修の実施により、工業高校以外の新卒者についても業務への対応が可能となり、人材確保の面で大きな成果を上げている。
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