○事業の経緯
一般家庭からの故紙回収は、激減を続けるチリ紙交換の利用、あるいは町内会・子供会等の行う集団回収による方法しかないのが現状であり、古紙価格の下落が続く折ゴミの中には大量の再資源化可能な物資が含まれている状況も見受けられる。そのなかで、当組合は平成3年度活路開拓ビジョン調査事業に取組むことにより、従来の集団回収における問題点を深く掘り下げ、地域住民が参加しやすい集団資源回収システムの構築を図った。
○事業の仕組
回収システムは、月に一度決められた日に、住民に予めチラシ配付等で周知されたゴミ収集場に紙・布を分別して出してもらい、それを組合員が輪番制により回収するというものである。
○組織の体制
実施にあたっては組合役員を中心とした実験回収事業委員会を組織し、活路開拓事業に取組んだ際の委員にも意見を聴取しシステムの土台作りを行った。また、回収を行う町内会の役員に対しても6回に及ぶ説明会を開催し周知徹底を図る等、組合と地域住民が一体となった組織体制が敷かれた。
○成果
平成5年1月から6月までの6カ月間、市内に2箇所のモデル地区を設定し、計12回にわたり実験的に行われ、その結果古新聞・古雑誌を中心として実に37,710kgもの再資源化可能な物資が回収された。まさに「分ければ資源、混ぜればゴミ」を痛感する結果となった。また、この回収事業の実施にあたっては、地域住民の理解と協力はもとより、行政当局である仙台市環境局の援助を得られたことも大きな成功要因であった。組合では、この新たな集団資源回収システムを仙台市内全域に拡大すべく、今後も当事業の一層の強化・拡充を図っていくことにしている。
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