H2先進組合事例、東信地区砕石協同組合〔長野県〕
■住所:〒384-22 北佐久郡望月町大字布施金山324-4
■電話:0267(53)6145 FAX:(53)6146
■設立:昭和60年5月 ■業種:砕石類の生産・販売 ■組合員:25人
■出資金:5,000千円 ■地区:上田市、小諸市ほか1市3郡
■形態:同業種網羅型組合 ■職員:11人 専従理事:1人

適正価格の維持向上を実現、さらに品質納期情報化を推進
 季節変動による需給のアンバランス・貯石場不足・原石の確保難など、個別企業での対応では不十分だったが、共同化により過当競争を回避し顧客ニーズへの適応を着々実現。

○実施の経緯
 厳しい経営環境の中で、構造改善事業を契機に共同化の必要に迫られ地区の同業者が組合設立準備の会合へと段階的に発展させ、十分な事前検討と、加入予定者のコンセンサスを得ながら、「他人の客を横取りせず心の商売を」を理念に共同受注事業を開始した。

○事業の内容
 受注・発注・請求・集金・支払を組合が担当。受注は従来の組合員の取引実績を優先、次いで最寄りかどうかでに振り分け、あるいは割当会議で公平に分配し組合員に発注する。取引先の評価も高まり、取扱高は年々10%以上伸びている。県に設計単価引上げを陳情したり、原石確保などで成果が上がり、さらに、トラックスケールとパソコンを連動するシステムの全組合員導入や、組合事務所への試験室併設を着々と進めている。しかし地域的な需給アンバランスにより脱退者もあり、組合で買取ったりしており、貯石場拡充などの検討が必要である。高速道路建設による需要増が見込まれ、原石確保にもさらに力を入れている。

○実施体制
 総務・企業・調査研究の3委員会を3人の副理事長が分担、それぞれの職務や年度計画を明文化して推進している。全組合員が委員会の1つに属し、後継者も委員になることができる。事務局は、銀行支店長経験者の専務理事兼事務局長のもと、総務・営業各5名は、それぞれ地区担当を決めている。専門的能力ある総務課長によって、昭和61年に導入したコンピュータが業務管理に活用され、品質管理の専門教育を受けた担当者が、品質管理や試験室を担当している。設立後2期は欠損がでたが、その後順調に黒字が増えている。今後ともアウトサイダーに対して根気よく加入を勧め、隣接地区の組合との提携も進め、組織による広域的な成果が期待される。